第5章(前編) EMARAメンズボディーソープに込めた植物たち
第5章(前編)
EMARAメンズボディーソープに込めた植物たち
〜一つひとつの植物に、何千年もの物語がある〜
EMARAのメンズボディーソープには、20種類の植物由来成分が配合されています。
「なぜ、こんなにも多くの植物を配合したのですか?」
これは、お客様からよくいただくご質問です。
その答えは、とてもシンプルです。
一種類の植物だけでは、人と自然の豊かな関係を表現できないから。
森には一本の木だけではなく、多くの植物が共に生きています。
それぞれが違う個性を持ち、それぞれの役割を果たしながら、一つの豊かな自然をつくり上げています。
EMARAも同じです。
一つの植物だけを主役にするのではなく、それぞれが持つ魅力を尊重し、一つの処方として調和させることを大切にしました。
この章では、EMARAが選び抜いた主な植物たちを、一つずつご紹介します。
それは単なる成分紹介ではありません。
人類が何千年もの間、大切に受け継いできた植物の物語でもあります。
ローズマリー
「若返りのハーブ」と呼ばれた、地中海からの贈り物

ローズマリーは、地中海沿岸を原産とする常緑低木で、古くから人々に親しまれてきた代表的なハーブです。
学名 Rosmarinus officinalis は、「海のしずく」という意味を持つラテン語に由来するといわれています。
青い花を咲かせる姿が、朝露をまとった海辺の風景を思わせたことから、この美しい名前が付けられました。
ローズマリーは古代エジプト、ギリシャ、ローマ時代にはすでに広く利用されていました。
古代ギリシャでは、学者たちが記憶力や集中力を願ってローズマリーの枝を頭に載せて学んだという逸話が残されています。
また古代ローマでは、神聖な植物として結婚式や宗教儀式にも用いられ、人々の暮らしに深く根付いていました。
中世ヨーロッパになると、修道院の薬草園には必ずといってよいほどローズマリーが植えられ、大切に育てられていました。
長い歴史の中で「若返りのハーブ」と呼ばれるようになったのも、人々がその生命力あふれる姿に特別な価値を見いだしてきたからでしょう。
爽やかで清々しい香りには、どこか背筋が伸びるような力強さがあります。
森林のような落ち着きと、ハーブならではの爽快感を併せ持つその香りは、男女を問わず世界中で愛されています。
現在では、ローズマリー葉エキスは化粧品にも広く利用され、肌を健やかに保つための植物由来成分の一つとして親しまれています。
EMARAがローズマリーを選んだ理由は、その歴史だけではありません。
一日の始まりにも、一日の終わりにも似合う、清潔感あふれる香り。
そして何千年にもわたって人々に寄り添ってきた植物への敬意。
EMARAのメンズボディーソープを象徴する植物として、ローズマリーは欠かすことのできない存在なのです。
スギナ
三億年を生き抜いた「生命力」の象徴

春になると顔を出す「つくし」。
その成長した姿が、スギナです。
日本では野原や道端でも見かける身近な植物ですが、実は植物の歴史の中でも非常に古い種類の一つであり、その祖先は約三億年前から地球上に存在していたと考えられています。
恐竜が誕生するよりも前から生き続けてきた植物。
それがスギナなのです。
世界各地では古くから暮らしの中で親しまれ、日本でも薬草として利用されてきた歴史があります。
スギナにはケイ素(シリカ)をはじめ、さまざまなミネラルが含まれることでも知られ、現在では化粧品にも植物由来成分として利用されています。
EMARAがスギナを選んだ理由は、その圧倒的な生命力にあります。
何億年という時を超えて生き続けてきた植物には、人間が学ぶべき力強さがあります。
自然の中でたくましく育ち続ける姿は、EMARAが目指す「自然と共に生きる」というブランドの考え方そのものです。
目立つ植物ではありません。
しかし、長い年月を静かに生き抜いてきたその姿には、本当の強さがあります。
ミドリハッカ
爽快感を届ける、清らかな香り

ミントの歴史は、古代ギリシャ神話にまでさかのぼります。
美しい妖精ミンテが植物へ姿を変えられたという神話は、ミントという植物が古くから人々に親しまれてきたことを物語っています。
ミドリハッカ(スペアミント)は、ペパーミントに比べて穏やかでやさしい香りが特徴です。
強すぎない清涼感があり、爽やかでありながらどこか柔らかさも感じさせます。
古くから料理や飲み物、ハーブティーなど幅広い用途で利用され、ヨーロッパでは庭先で育てる家庭も少なくありません。
暑い夏。
汗をかいた後。
気分をリフレッシュしたいとき。
そんな場面でミドリハッカの香りは心地よい爽快感を与えてくれます。
EMARAがこの植物を採用した理由も、まさにそこにあります。
男性のボディーソープに求められる「爽快感」を表現しながらも、刺激的になりすぎない。
自然が持つやさしさを残したまま、洗い上がりの心地よさを演出したい。
ミドリハッカは、その絶妙なバランスを支えてくれる大切な植物なのです。
ラベンダー
「洗う」という名前を持つ、世界中で愛されるハーブ

ラベンダーほど世界中で愛されているハーブは、そう多くありません。
紫色の花畑が一面に広がる南フランス・プロヴァンス地方の風景は、多くの人が思い浮かべるラベンダーの象徴でしょう。
ラベンダーという名前は、ラテン語の「Lavare(洗う)」に由来するといわれています。
古代ローマでは、公衆浴場の文化が非常に発達していました。
人々は身体を洗うお湯にラベンダーを加え、その香りを楽しみながら入浴していたと伝えられています。
つまりラベンダーは、二千年以上も前から「バスタイム」と深い関わりを持ってきた植物なのです。
その穏やかで上品な香りは、世界中の人々を魅了し続けています。
現在では、ラベンダー花エキスは化粧品にも広く利用され、さまざまなスキンケア製品やボディーケア製品に配合されています。
EMARAがラベンダーを選んだ理由は、その香りだけではありません。
お風呂という時間を、単なる身体を洗う時間ではなく、一日の疲れを洗い流し、自分自身をいたわる時間にしてほしい。
そんな想いを象徴する植物だからです。
二千年前のローマ人がそうであったように、現代を生きる私たちもまた、植物の香りに包まれながら心地よいバスタイムを過ごしてほしい。
その願いを込めて、EMARAはラベンダーを配合しています。
(第5章・中編へ続く)















