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第2章 人類は何千年もハーブと共に生きてきた

最終更新日: 2026.07.30 (木) ハーバルセラピスト 宮崎宣子

第2章 人類は何千年もハーブと共に生きてきた

〜植物は、人類最初の「薬」だった〜

私たちは現代に生きています。

風邪をひけば病院へ行き、薬局には数え切れないほどの医薬品が並び、世界中で最先端の医療技術が発展しています。

しかし、ほんの数百年前まで、人類にはそのような薬は存在しませんでした。

では、人々は病気やケガをしたとき、何に頼っていたのでしょうか。

その答えは、とてもシンプルです。

「自然」でした。

森に生える草。

野山に咲く花。

木々の葉。

果実。

樹皮。

根。

人類は数千年という長い時間をかけて、植物と向き合い、その力を観察し、暮らしの中に取り入れてきました。

EMARAがハーブに魅了された理由は、この壮大な歴史にあります。

植物は単なる香りではありません。

人類が生き抜くために寄り添ってきた、かけがえのない存在だったのです。

古代エジプト 〜植物は神からの贈り物だった〜

今から約5,000年前。

世界四大文明の一つ、古代エジプトでは、すでに数百種類もの植物が利用されていました。

エジプト人は植物を単なる食べ物ではなく、「神から授かった恵み」と考えていました。

神殿では香り高いハーブが焚かれ、宗教儀式や埋葬の場でも植物が重要な役割を果たしていました。

有名なのが「エーベルス・パピルス」です。

紀元前1500年頃に記されたこの医学書には、数百種類の植物や、それらを利用した処方が記録されており、世界最古級の医学文献として知られています。

アロエ、ニンニク、ミント、コリアンダーなど、多くの植物が生活の中で活用されていました。

クレオパトラが美容に植物を取り入れていたという逸話も広く知られています。

美しさと健康は切り離せないもの。

その考え方は、現代のスキンケアにも通じるものがあります。

EMARAが植物をボディーケアへ取り入れる理由も、この考え方に近いのかもしれません。

 

 

古代ギリシャ 〜医学の父も植物を重視した〜

古代ギリシャでは、医学が体系化され始めました。

その中心人物が、「医学の父」と呼ばれるヒポクラテスです。

彼は、「自然治癒力」を重視し、人が本来持つ回復する力を支えることが医療の基本であると考えました。

植物は、その考えを支える大切な存在でした。

ローズマリー、タイム、セージ、フェンネルなど、多くのハーブが暮らしの中で利用されていたと伝えられています。

また、食事、運動、睡眠、心の状態を整えることも重要視されていました。

これは現代でいう「予防医学」にもつながる考え方です。

EMARAも、「毎日のボディーケアは、毎日の自分をいたわる時間」であると考えています。

植物は特別な日に使うものではなく、日常の中で寄り添う存在なのです。

 

 

古代ローマ 〜ハーブは暮らしそのものだった〜

古代ローマでは、ハーブはさらに身近な存在となりました。

食卓では香辛料として。

浴場では香りとして。

家庭では植物を育てる庭園がつくられました。

ローマ人は公衆浴場を非常に大切にしていました。

身体を洗い、香りを楽しみ、植物オイルで肌を整える。

現代のスパ文化の原点ともいえる習慣です。

ローズマリーは活力を象徴する植物として。

ラベンダーは入浴に。

タイムは清潔な環境づくりのために。

セージは長寿を願う植物として。

人々は植物を生活のあらゆる場面に取り入れていました。

EMARAがボディーソープという毎日の習慣に植物を取り入れたのも、「身体を洗う時間をもっと豊かな時間にしたい」という想いからです。

 

修道院医学が受け継いだ植物の知恵

中世ヨーロッパになると、多くの医学知識は修道院へ受け継がれていきます。

修道院では広い薬草園がつくられ、修道士たちは植物を育て、その特徴を記録し、人々の健康管理に役立てていました。

そこではローズマリー、ラベンダー、タイム、セージ、カモミール、メリッサなど、現在でもよく知られるハーブが数多く栽培されていました。

一つひとつの植物を大切に育て、その特性を観察し、生活へ活かす。

その積み重ねが、現在のハーブ文化の礎となっています。

修道院の薬草園は、現代の植物園やハーブガーデンの原点ともいえる存在です。

EMARAが植物を単なる「香料」としてではなく、一つひとつの背景や歴史を尊重しているのは、この長い文化への敬意があるからです。

 

 

日本にも受け継がれてきた薬草文化

植物を活用してきた歴史は、日本にもあります。

古くから日本人は、山野に自生する植物を暮らしの中に取り入れてきました。

ヨモギ。

ドクダミ。

ゲンノショウコ。

センブリ。

シソ。

ショウガ。

これらは古くから薬草として親しまれ、日々の生活を支えてきました。

奈良時代には中国から本草学が伝わり、平安時代には宮中でも薬草が管理されるようになります。

江戸時代になると各地で薬草園が整備され、植物を育て、研究し、活用する文化が全国へ広がりました。

日本人は四季と共に暮らし、自然を敬い、その恵みを生活へ取り入れてきた民族です。

EMARAが日本製にこだわる理由の一つにも、この文化があります。

世界のハーブ文化と、日本人が持つ自然への感性。

その二つを融合させたいと考えたのです。

 

 

現代医学へと受け継がれた植物の知恵

現代では、医薬品の多くが科学的な研究によって開発されています。

しかし、その歴史をたどると、多くの研究は植物に含まれる成分への関心から始まったものでもあります。

植物は長い年月をかけて研究され、有用な成分が明らかにされ、医薬品や化粧品の研究開発にも大きな影響を与えてきました。

つまり、植物の知恵と現代科学は対立するものではありません。

自然から学び、その知恵を科学で深める。

その積み重ねが、今日の医療や化粧品を支えています。

EMARAもまた、この考え方を大切にしています。

自然だけを信じるのでもなく、科学だけを信じるのでもない。

植物が何千年もの間、人々の暮らしの中で受け継がれてきた歴史に敬意を払いながら、日本の優れた技術で品質を追求する。

その両方があってこそ、本当に毎日使い続けたいと思えるボディーケアが生まれると考えています。

 

EMARAが受け継ぎたいもの

EMARAが目指しているのは、新しいものを一から生み出すことではありません。

何千年もの時を超えて受け継がれてきた植物の知恵を、現代のライフスタイルに合った形で届けることです。

忙しい毎日だからこそ、お風呂で身体を洗う数分間だけは、植物の香りに包まれ、自分自身をいたわる時間であってほしい。

古代エジプトから始まり、ギリシャ、ローマ、修道院、日本へと受け継がれてきた植物との歴史。

EMARAは、その長い物語の続きを、日本から世界へ届けていきたいと考えています。

私たちがボディーソープに込めているのは、単なる洗浄成分ではありません。

何千年もの時を超えて受け継がれてきた、人と植物の深いつながりへの敬意です。

その一滴一滴に、自然の恵みと先人たちの知恵への感謝を込めながら、EMARAはこれからも、人と自然をつなぐブランドであり続けたいと願っています。